【小紅書(REDNOTE)】小売店ができる中国インバウンドに効果的な施策

公開日:2025年7月9日

更新日:2025年7月9日

「中国人観光客をもっと店舗に呼び込みたいが、何から始めればよいかわからない」──そんな悩みを抱える20〜40代のSNS・販促担当者の皆さまへ。本記事では、中国版Instagramとも呼ばれる口コミプラットフォーム 小紅書(REDNOTE) を中心に、KPI設計から運用代行の活用方法まで、実践的なノウハウを網羅的に解説します。

1. なぜ今、小紅書(REDNOTE)が必要なのか

1-1. 中国人旅行者の情報収集行動が激変

日本政府観光局(JNTO)の統計では、2023年の訪日中国人は2,437,100人(※JNTO統計)とコロナ前の56%まで回復しました。
その約7割が「旅行前に最も参考にするメディア」として小紅書を挙げています(当社独自調査 n=326)。情報取集の場が百度検索や微博から小紅書・抖音(TikTok)へ移行した点が最大の変化です。

1-2. 小紅書が支持される3つの理由

  1. 検索エンジン化:タグ検索で“日本 薬局 おすすめ”などロングテールキーワードがヒット。
  2. UGC重視:インフルエンサーだけでなく一般ユーザー(KOC)の体験談が信用される。
  3. 越境ECとのシームレス連携:投稿内リンクから即購入・予約が可能。

1-3. 他SNSとの比較

プラットフォーム 主な目的 日本企業の参入障壁
小紅書 旅行・美容・買物の事前情報 中国語運用・KOL選定
抖音(TikTok) エンタメ動画・ライブコマース 動画制作負荷
微博 ニュース拡散 バズ依存

2. KPI設計とゴール設定

闇雲に投稿を増やしても成果は出ません。具体的な数値目標を以下のように設定しましょう。

  • 流入KPI:小紅書経由での来店計測QRスキャン数(月間100件→300件)
  • ナーチャリングKPI:保存(ブックマーク)数 / コメント数(投稿平均10件→40件)
  • 最終KPI:資料請求ボタンCTR 2%→5%

上記KPIを達成するためには専門性の高い運用体制が不可欠です。もし社内リソースが限られている場合は、運用代行サービスの活用を検討しましょう。


小紅書(REDNOTE)運用代行はこちら

3. 小売店が今日からできる小紅書運用<7つの施策>

施策1:公式アカウント開設とブランド世界観の設計

企業アカウントは「企業認証バッジ」がつくことでユーザーからの信頼度が向上します。
ロゴ・カバー画像・プロフィール文には簡体字でキーワードを盛り込み、店舗位置情報は中文で住所登録することで地図連携が可能です。

施策2:SEO型ハッシュタグ&キーワード設計

小紅書のアルゴリズムは検索重視。
ステップは以下の通り。

  1. ターゲットキーワード(例:日本药妆 / 大阪购物 / 免税)を10〜15個洗い出す
  2. サジェストを確認し複合語に拡張
  3. テキスト本文の冒頭100文字以内に主要KWを配置

施策3:KOCレビュー投稿の量産

KOC(Key Opinion Consumer)はフォロワー1,000〜5,000規模の一般ユーザー。
サンプル提供や来店体験モニター施策を通じて月30本の自然レビューを増やしましょう。レビュー内に
「店内有中文服务」「支付宝可用」など具体的ベネフィットを明記してもらうとCVRが向上します。

施策4:KOLインフルエンサーとのタイアップ

旅行系KOL(フォロワー10万〜)を起用し、「買物ルート動画+クーポン」形式の投稿が定番です。
費用相場は1投稿3〜8万元。
成果を最大化するコツは在日KOLを活用すること。リアルタイム撮影が容易で、訪日制限リスクも低減できます。

施策5:店舗体験型UGCの設計

店頭に「#大阪必买」「#来日本一定要去的店」などのQR付きPOPを設置し、来店客にその場で投稿してもらう仕組みを用意。
投稿をスタッフが簡体字で「いいね&コメント」することでアルゴリズム評価が上がり、発見タブに掲載されやすくなります。

施策6:オフライン連携(免税・決済・カスタマーサポート)

小紅書施策はオンライン完結ではありません。
① 免税手続きの所要時間短縮
② Alipay/WeChat Pay導入
③ 中国語スタッフ or リモート通訳配置
を同時に整備することで口コミ評価がブーストします。


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施策7:運用代行の活用と内製ハイブリッド

中国語ネイティブライター、KOLキャスティング、24時間のコメント返信体制を確立するには、外部パートナーとの共同運用が最速です。
月額15万円〜でコンテンツ制作+レポートまで委託できるサービスも増えています。

4. 成功事例で学ぶベストプラクティス

4-1. ドラッグストアA:KOC100名×ハッシュタグSEOで売上1.8倍

大阪ミナミのドラッグストアAは、有力KOLを使わずKOCレビュー100本を集中投下。
「#大阪药妆必买」で検索上位に表示され、渡航前保存数が月間3,200件→9,500件に跳ね上がりました。

4-2. アパレルB:在日KOLライブ配信で在庫即完

新宿のアパレルブランドBは、フォロワー25万の在日KOLを起用し、店内からライブ配信。
視聴者4.2万人、配信中の越境ECリンク売上は1日で約82万元を記録。

4-3. 家電量販店C:店舗Wi-FiとQR連携でUGC10倍

無料Wi-Fi接続画面に小紅書投稿導線を設置。
来店投稿件数が月250→2,600件に、クチコミスコア平均は4.1→4.8へ上昇しました。

5. 運用を加速するツール&データ活用

  • 小紅書データ API(有料):競合タグ順位を自動取得
  • Social Blade CN:KOLのフォロワー伸長率を可視化
  • BI Dashboard:来店QR×POSデータを連携しROAS算出

 

6. よくある質問(FAQ)

Q1. 投稿は日本語でも良いですか?
A. 基本は簡体字で。日本語は世界観訴求としてサブで併記する程度にしましょう。
Q2. 投稿頻度は?
A. 週2〜3本が目安。重要なのは“連投より継続”です。
Q3. 炎上リスクは?
A. 返品対応やアフターサービスを明示し、誤情報が出た際は24時間以内に公式コメントを。

7. まとめ:小紅書運用は「検索×口コミ×体験設計」が鍵

本記事では、小売店が小紅書(REDNOTE)を活用して中国人訪日客を呼び込むための具体策を7ステップで解説しました。
検索ニーズを捉え、KOC/KOLの力で口コミを増幅させ、店舗体験とオフライン施策を連動させる──これが成功の方程式です。
もし「リソースが足りない」「中国語運用が不安」という場合は、プロによる運用代行を活用し、最短距離で成果を刈り取りましょう。


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参考文献・出典

  • 日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計(2023年) https://statistics.jnto.go.jp/
  • 小紅書公式「社区商業化白皮書2024」 https://www.xiaohongshu.com
  • Alibaba グループ決算資料 2024Q3 https://www.alibabagroup.com/ja/ir
  • 当社独自アンケート(2024年12月実施)

※本記事は2025年7月時点の情報をもとに執筆しています。最新の仕様・料金は公式サイトでご確認ください。

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Written by : Nakamura

backboys Founder。10年以上インフルエンサー・マーケティングに従事してきたスペシャリスト。 世界を代表するアーティストや、日本一有名なYouTuberなど、数多くのトップインフルエンサーと企業のコラボなどを手掛ける。